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PFAS除去できる浄水器の選び方と対応型番一覧|浄水器協会の登録リストと試験結果で確認【2026年基準対応】

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(免責)本記事は、水道水質基準と各メーカーが公表している試験結果に基づく一般的な情報です。お住まいの地域の水質や個別の健康状態についての判断は、自治体・水道局・医療機関にご相談ください。

2026年4月から、水道水に含まれるPFOS・PFOAは法的な水質基準(合算で50ng/L以下)になりました。それでも水質が気になるご家庭が浄水器を選ぶときの基準は、「JIS12項目対応」ではなく「浄水器協会の規格JWPAS B.210でPFOS・PFOAの除去試験を受けているか」です。本記事では、浄水器協会の登録リストと各社の試験結果を型番単位で突き合わせ、特定メーカーに偏らない立場で整理します。

この記事でわかること
  • ✓「PFAS対応」という表記の真偽を見分ける3つの判断基準
  • ✓主要メーカーの対応型番・試験条件・浄水器協会への登録有無を1つの表で比較
  • ✓賃貸・料理に多用・一人暮らしなど、ご家庭のタイプ別の選び方と年間コストの考え方
  1. 2026年4月から水道水のPFAS基準はどう変わったか
    1. 「暫定目標値」から「水質基準」へ:何が義務になったのか
    2. 基準内でも浄水器を検討する人が知っておくべき前提
  2. 「PFAS対応」を見分ける3つの判断基準
    1. 基準①:「JIS12項目対応」はPFAS対応の証明ではない
    2. 基準②:JWPAS B.210の除去試験を受けているか
    3. 基準③:総ろ過水量内でカートリッジを交換できるか
  3. PFOS・PFOA除去が確認された浄水器の対応型番と試験条件【中立比較表】
    1. 比較表の見方(列の定義)
    2. 浄水器協会の登録リストに載っているメーカー・載っていないメーカー
  4. タイプ別の選び方:蛇口直結型・ポット型・据え置き型・ビルトイン型
    1. 蛇口直結型:手軽さと総ろ過水量のバランスで選ぶ
    2. ポット型:蛇口に付けられない家庭の現実的な選択肢
    3. 据え置き型・ビルトイン型:交換頻度を減らしたい持ち家向け
    4. ケース別の結論と年間ランニングコスト試算
  5. 「浄水器は意味がない」「安い製品で十分」「高額品が必要」への中立の答え
    1. 「意味がない」と言われる理由と、意味がある条件
    2. NSF認証・RO浄水器・高額品はどんな家庭に必要か
  6. 購入前チェックリスト:型番・カートリッジ品番・交換目安・蛇口形状
  7. PFOS・PFOAより微細な有害物質も除去したいならWACOMSがおすすめ
  8. よくある質問
  9. まとめ:基準を知り、型番で確認して選ぶ
    1. 関連記事:

2026年4月から水道水のPFAS基準はどう変わったか

このパートをまとめると!
PFOS・PFOAは2026年4月1日から水道水の水質基準(合算50ng/L以下)になり、検査が義務化された

「暫定目標値」から「水質基準」へ:何が義務になったのか

結論から言うと、変わったのは数値ではなく「位置づけ」です。

環境省が2025年6月30日に公布した「水質基準に関する省令の一部を改正する省令(令和7年環境省令第19号)」によれば、PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)及びPFOA(ペルフルオロオクタン酸)は、これまでの「水質管理目標設定項目」から「水質基準項目」に引き上げられ、基準値は両者の合算で0.00005mg/L(50ng/L)以下と定められました。施行日は2026年4月1日です12。

同日に公布された水道法施行規則の改正では、水道事業者に対してPFOS及びPFOAの検査をおおむね3か月に1回以上行うことが求められています。

つまり、以前は「目標値を超えても対応は努力義務」だったものが、2026年4月以降は「基準値の遵守と定期検査が法的義務」になったということです。

なお、メーカーの告知文や多くの解説記事には、改正前の「水質管理目標設定項目」「暫定目標値」という表記が残っています。本記事では2026年4月施行後の「水質基準」という表記で統一し、旧表記を引用する場合は[ママ]と注記します。

基準内でも浄水器を検討する人が知っておくべき前提

前提として押さえておきたいのは、日本の水道水は水道事業者が基準を守る義務を負っており、蛇口から出る水は基準内であることが原則だという点です。

その上で、「子どもが毎日飲む水だから少しでも減らしたい」「地域の検出値が気になる」という理由で浄水器を検討するのは、合理的な選択肢の一つです。本記事はそうした方に向けて、根拠のある製品の選び方を整理します。

一方で、PFASの健康影響そのものについては、本記事では詳しく扱いません。環境省がQ&A形式で整理したページがありますので、そちらをご覧ください3。

PFAS(有機フッ素化合物)の枠の中にPFOS・PFOAが位置している図

お住まいの地域の水道水でどの程度検出されているかは、各水道局が公表しています。

「PFAS対応」を見分ける3つの判断基準

このパートをまとめると!
JIS12項目にPFOS・PFOAは含まれない。JWPAS B.210試験の有無と総ろ過水量内の交換が判断基準

基準①:「JIS12項目対応」はPFAS対応の証明ではない

浄水器のパッケージでよく見る「JIS規格12項目除去」という表示は、PFAS対応の証明にはなりません。

家庭用浄水器の性能試験方法を定めたJIS S 3201(家庭用浄水器試験方法)の除去対象は、遊離残留塩素や総トリハロメタン、溶解性鉛など12項目で、PFOS・PFOAは含まれていないためです4。

「〇〇項目除去」という項目数が多い製品ほど高性能に見えますが、その項目の中にPFOS・PFOAが入っているかは別問題です。

比較サイトの多くはJIS12項目への対応を選び方の軸にしています。それ自体は基本性能の指標として有効ですが、PFASが目的なら、次に説明する別の規格を確認する必要があります。

基準②:JWPAS B.210の除去試験を受けているか

PFOS・PFOAの除去性能を判断する基準は、一般社団法人浄水器協会が2023年10月に策定した自主規格「JWPAS B.210 浄水器の除去性能等試験方法に関する規格基準」です。協会はこの試験方法を日本産業規格(JIS)に追加することも検討しています。

この試験がどういうものかは、試験を受けたメーカーの公表文が簡潔です。三菱ケミカル・クリンスイは、自社カートリッジの試験結果を次のように説明しています。

水道水の「水質管理目標設定項目27項目」[ママ]に設定されたPFOS及びPFOAの濃度の水を各浄水器で80%以上除去できることを第三者試験機関にて確認(浄水器協会自主規格※による試験に準ずる)しております。5

出典:三菱ケミカル・クリンスイ「クリンスイ浄水カートリッジにおける、PFOSおよびPFOA除去試験結果のお知らせ」

ポイントは3つあります。
この3点が書かれているかどうかが、「PFAS対応」表記を信じてよいかの分かれ目です。

1つ目
試験水の濃度が「基準値相当(50ng/L)」であること。実際の水道水で想定される濃度を前提にした試験です。


2つ目
「表示された総ろ過水量まで通水したうえで」80%以上の除去を確認していること。新品のときだけ性能が出るのではなく、カートリッジの寿命まで性能が続くことを見ています。

3つ目
メーカー自身ではなく「第三者試験機関」が確認していること。



 

家庭用浄水器の規格ごとの図。「JIS S 3201」「JWPAS B.210」「NSF/ANSI 53」の比較。

基準③:総ろ過水量内でカートリッジを交換できるか

3つ目の基準は、製品の性能ではなく使い方に関わります。

PFOS・PFOAを除去する主なろ材は活性炭です。活性炭は表面の細かな孔に物質を吸着させる仕組みのため、吸着できる量に上限があります。

試験機関のユーロフィンは「家庭用浄水器の場合、活性炭の吸着能力には差があり、必ずしもPFASが除去できるとは限りません」と指摘しています6。また、活性炭は他の有機物も吸着するため、飽和すると除去能力が著しく低下します。

そのため、JWPAS B.210の試験で80%以上の除去が確認された製品であっても、表示された総ろ過水量を超えて使い続ければ、試験結果どおりの性能は期待できません。「試験済みの製品を、水量内で交換して使う」ことで、初めて根拠のある対策になります。

PFOS・PFOA除去が確認された浄水器の対応型番と試験条件【中立比較表】

このパートをまとめると!
主要5社の対応型番を規格・試験条件・確認主体・協会登録の有無で比較。

比較表の見方(列の定義)

下の表は、各メーカーがPFOS・PFOAの除去試験結果として公表しているページと、浄水器協会の「PFOS及びPFOAが除去可能な家庭用浄水器 登録リスト」を突き合わせて作成しました。

「除去率と試験条件」の列は、各社の公表ページに書かれている内容をそのまま転記しています。パナソニックのように除去率の数値を公表していないメーカーは、推定値を入れずに「非公開」と記載しました。

「協会登録リスト」の列は、浄水器協会のリストにそのメーカーが掲載されているかを示します。掲載がないことは「非対応」を意味しません。協会の会員でないメーカーや未登録のメーカーは、自社で試験結果を公表しているケースがあります。

実売価格は執筆時点の主要ECサイトの表示を参考にした目安です。購入時に最新の価格をご確認ください。

 メーカー タイプ 本体型番(例) 試験規格 PFOS・PFOA除去率と試験条件(公表値) 確認主体 協会登録リスト 交換目安(公表値) 実売目安(税込)
三菱ケミカル・クリンスイ 蛇口直結 MD101、CB093、CSP901 JWPAS B 基準値相当濃度の水を各浄水器で80%以上除去 第三者試験機関 掲載 MD101:3か月(1日10L)

MD101
公式サイト:未確認
Amazon:3,975円

 

CB093

公式サイト:6,600円

Amazon:3,000円

 

CSP901

公式サイト:14,960円

Amazon:6,925円

同上 ポット CP012、CP405、CP407 JWPAS B 同上 同上 掲載 3か月(1日2L)

CP012

公式サイト:3,520円

Amazon:2,158円

 

CP405

公式サイト:3,520円

Amazon:2,809円

 

CP407

公式サイト:3,520円

Amazon:2,364円

同上 据え置き SSX880 JWPAS B 同上 同上 掲載 約1年(1日20L)

公式サイト:未確認

Amazon:29,606円

東レ トレビーノ 蛇口直結 MK207SLX、MK206SMX、SX705T JWPAS B.210に準ずる 80%以上除去 第三者試験機関 掲載 MK207SLX:5か月(1日10L)

MK207SLX

公式サイト:オープン価格

Amazon:8,482円

 

MK206SMX

公式サイト:オープン価格

Amazon:5,182円

 

SX705T

公式サイト:オープン価格

Amazon:2,200円

同上 ポット PT307SLV、PT302SV、PT502SV 同上 同上 同上 掲載 PT307SLV:6か月(1日3L、600L)

PT307SLV

公式サイト:オープン価格

Amazon:未確認

 

楽天:5,480円

 

PT302SV

公式サイト:オープン価格

Amazon:未確認

楽天:3,080円

 

PT502SV

公式サイト:オープン価格

Amazon:2,895円

パナソニック 蛇口直結 TK-CJ24-W、TK-CJ14-W JWPAS B基準2023年版 除去できることを確認。除去率の数値は非公開 非記載 未掲載 12か月(1日10L、4,000L)

TK-CJ24-W

公式サイト:14,300円

Amazon:9,900円

 

TK-CJ14-W

公式サイト:8,800円

Amazon:5,864円

BRITA ポット リクエリ、アルーナXL、スタイル(マクストラプロ ピュアパフォーマンス使用時) JWPAS B.210に則る 対象カートリッジで80%以上除去 第三者機関 未掲載 4週間(1日5.3L、150L)

リクエリ

公式サイト:4,290円(マクストラプロカートリッジ 1個付き)

Amazon:2,860円(マクストラプロ ピュアパフォーマンス1個付き)

 

アルーナXL

公式サイト:4,290円(マクストラプロカートリッジ 1個付き)

Amazon:未確認

 

スタイル

公式サイト:5,170円(マクストラプロカートリッジ 1個付き)

Amazon:5,780円(マクストラプラスカートリッジ 1個付き)

同上 ボトル アクティブ(マイクロディスク使用時) 同上 同上 同上 未掲載 4週間(150L)

公式サイト:2,640円(マイクロディスクカートリッジ 2個付き)

Amazon:1,980円(マイクロディスクカートリッジ3個付き)

タカギ 蛇口直結 H880R JWPAS B基準に準ずる

80%以上除去

総ろ過水量 1200L

第三者試験機関 掲載 4か月(1日10L)

公式サイト:未確認

Amazon:未確認

楽天市場:3,980円+送料500円

マルチピュア

 

 

据置型・蛇口分岐

 

EXCT

NSF/ANSI P473

95.5%以上除去
原水濃度1,500ng/L ±10%、除去率95.5%以上、2,500L(公式FAQ掲載の自社試験条件)
NSF認証(Aquaextraシリーズ) 未掲載

 

1年

173,800円

交換カートリッジ価格24,200円

シーガルフォー 据置型・蛇口分岐 X-1DS-FPb NSF/ANSI 53のTotal PFAS Reductionプロトコルに準拠

100%除去(メーカー公表)、別資料では99.92%除去

原水濃度約1,400ng/L(PFOS・PFOA合計)、総ろ過水量約3,800L

第三者試験機関:NSF Laboratories 未掲載 1年・約3,800L

オンライン価格281,314円

交換カートリッジ価格31,020円

日本トリム 据置型・電解水素水整水器 TRIM ION GRACE JWPAS B.210

80%以上除去

試験水濃度非公開、総ろ過水量10,000L

非公開 未掲載 約12か月・10,000L

294,800円(工事費別)

交換カートリッジ価14,300円(メーカー希望小売価格)

WACOMS 据置型・水栓分岐 WS300-C1

JWPAS B.210

99.7%以上除去

 

原水濃度: 1,500ng/L ±20%(水温20±3℃)

実測原水濃度:1,700ng/L

ろ過水の実測値:5ng/L未満

通水条件:10分間通水後に採水

第三者試験機関:株式会社MIZUKEN(2025年試験)

未掲載 第1・第2・第4:1年/第3(RO膜):4年

¥352,000(税込)+ 工事費 ¥27,500(税込)


フィルター
¥3,025/月(税込)
※ フィルター定期払い加入の場合

出典:一般社団法人浄水器協会「浄水器によるPFAS除去について」/三菱ケミカル・クリンスイ「PFOS/PFOA除去試験済 製品一覧」 および試験結果のお知らせ/東レ「トレビーノのPFOS及びPFOAの除去試験結果について」/パナソニック「浄水カートリッジ PFOSおよびPFOA除去試験結果のお知らせ」/BRITA Japan「ブリタ浄水フィルターカートリッジによるPFAS除去性能について」/タカギ「浄水カートリッジにおける、PFOSおよびPFOA除去試験結果のお知らせ」。マルチピュア「PFOA/PFOS(有機フッ素化合物)」/シーガルフォー「シーガルフォーのPFAS除去試験データを深掘りしてみた」/日本トリム「TRIM ION GRACE|電解水素水整水器|製品情報」/WACOMS「カウンタートップ型浄水器 WACOMS TRUST」。交換目安と価格はマイベスト・ビックカメラ.com・Amazon製品ページ・楽天製品ページの掲載値を参考にした(2026年10月19日閲覧)。

浄水器協会の登録リストに載っているメーカー・載っていないメーカー

浄水器協会の登録リストには、2026年10月時点で19社が掲載されています。KVK、LIXIL、OSGコーポレーション、SANEI、TOTO、キッツマイクロフィルター、ゼンケン、タカギ、ダスキン、ダックス、東レ、トクラス、日本食品薬化、日本トリム、ベーシック、前澤化成工業、三菱ケミカル・クリンスイ、メイスイホールディングス、ウォータースタンドです。

このリストは、協会自主規格JWPAS B(2023)の試験を実施して適合した製品を、メーカー自身が登録したものです。中立的な一覧として、購入前の確認先に最も適しています。

一方で、パナソニック、BRITA、マルチピュアはこのリストに掲載されていません。ただし3社とも自社サイトで試験結果を公表しており、パナソニックとBRITAはJWPAS Bの試験方法によると明記しています78。

したがって、確認の順序は次のようになります。まず協会リストで型番を探し、載っていなければメーカーの公表ページでカートリッジ品番単位の記載を確認する、という2段階です。

PFOS・PFOAの除去試験に関する各社の対応状況図

タイプ別の選び方:蛇口直結型・ポット型・据え置き型・ビルトイン型

このパートをまとめると!
賃貸・シャワー水栓ならポット型
料理に多用なら蛇口直結型の長寿命品
持ち家で長期なら据え置き・ビルトイン

蛇口直結型:手軽さと総ろ過水量のバランスで選ぶ

蛇口直結型は、工事不要で取り付けられ、飲み水にも料理にも浄水を使えるのが利点です。PFOS・PFOA対応が確認されている型番も最も多く、パナソニック TK-CJ24/TK-CJ14、クリンスイ MD101、東レ カセッティ MK207SLX などが該当します9。

選ぶときは、ろ過流量と交換目安の2つを見比べてください。
たとえばTK-CJ24は交換目安が12か月(1日10L使用時、総ろ過水量4,000L)と長く、MD101は3か月(同、900L)です。本体価格はMD101の方が安い一方、年間の交換回数は4倍になります。

もう1つ、取り付け前に必ず確認したいのが蛇口の形状です。泡沫水栓には付属アダプターで対応できる製品が多いものの、シャワー水栓やタッチレス水栓には取り付けられないケースがあります。各メーカーが公開している適合表で、ご自宅の水栓品番を照合してください。

ポット型:蛇口に付けられない家庭の現実的な選択肢

「ポット型でもPFASは除去できるのか」という質問をよく受けます。答えは、対応が確認された型番であれば可能です。

浄水器協会の登録リストには、東レとクリンスイのポット形が掲載されています10。具体的には、東レ PT307SLV・PT302SV・PT502SV、クリンスイ CP012・CP405・CP407 などです。

BRITAは協会リストには載っていませんが、マクストラプロ ピュアパフォーマンス カートリッジを使用した場合に、リクエリ・アルーナ・スタイルなどの本体でPFOS・PFOAを80%以上除去できることを、国内の第三者機関で確認したと公表しています。

ポット型の注意点は2つです。1回にろ過できる量が1〜2L程度と少ないこと、そして交換目安が4週間〜6か月と製品によって大きく異なることです。冷蔵庫のドアポケットに入るサイズかどうかも、購入前に測っておくと失敗が減ります。

据え置き型・ビルトイン型:交換頻度を減らしたい持ち家向け

据え置き型とビルトイン(アンダーシンク)型は、カートリッジが大きく、交換目安が1年以上の製品が多いタイプです。初期費用は高くなりますが、交換の手間と年間コストを抑えやすくなります。

協会の登録リストには、クリンスイ(据置形・アンダーシンク形)、ゼンケン、メイスイ、日本トリム、キッツマイクロフィルター、TOTO、LIXIL、トクラスなどが掲載されています。クリンスイの据え置き型 SSX880 は、交換目安が約1年(1日20L使用時)です。

ビルトイン型は設置に工事が必要な場合が多く、賃貸では導入しにくい点にご注意ください。新築やリフォームのタイミングで検討するのが現実的です。

ケース別の結論と年間ランニングコスト試算

ここまでの内容を、よくある3つのご家庭に当てはめてみます。

ケースA

賃貸マンション、シャワー水栓、お子さん1人。取り付けの不安がないポット型が第一候補です。交換目安が6か月と長い東レ PT307SLV、または冷蔵庫に入りやすいBRITA リクエリ(ピュアパフォーマンス使用)が候補になります。

ケースB

4人家族で料理にもたっぷり使う。蛇口直結型で総ろ過水量の大きいパナソニック TK-CJ24(4,000L)が候補です。ろ過流量1.8L/分で、鍋に水を張る場面でも待ち時間が気になりにくい仕様です。

ケースC

一人暮らしで冷蔵庫に入れて冷やしたい。小容量のポット型で十分です。クリンスイ CP012 のような小型モデルが候補になります。

年間ランニングコストは、次の式で試算できます。

年間コスト = カートリッジ1個の価格 ÷ 交換周期(年)

たとえばカートリッジが4,000円で交換目安が12か月なら年間4,000円、カートリッジが2,000円で交換目安が3か月なら年間8,000円です。本体価格が安くても、交換周期が短い製品は数年で逆転することがあります。

「ケース別 本体価格と年間カートリッジ費用の目安」4製品の比較グラフ

「浄水器は意味がない」「安い製品で十分」「高額品が必要」への中立の答え

このパートをまとめると!
試験で確認された製品を水量内で交換すれば意味はある。基準内の水道水ならJWPAS B適合品で足りる

「意味がない」と言われる理由と、意味がある条件

「PFAS 浄水器 意味ない」と検索する方がいます。不安になるのも無理はありません。

意味がないと言われる背景には、2つの事実があります。1つは、活性炭を使っていても、すべての浄水器がPFOS・PFOAを除去できるわけではないこと。もう1つは、対応製品でも交換を怠れば性能が落ちることです。

この点について、立場の異なる2つの見解があります。浄水器の専門店である「北の濾過屋」の記事では、活性炭フィルターを搭載していれば3,000円台の浄水器でもPFASは除去できると述べています11 。一方で、試験機関のユーロフィンは、家庭用浄水器の活性炭フィルターには製品によって除去効果に差があり、すべてが除去できるわけではないと指摘しています。

筆者の見解は、この2つは矛盾していないというものです。安価な蛇口直結型でも、JWPAS B.210の試験で確認された型番であれば効果はあります。ただし、試験を受けていない製品を「活性炭だから大丈夫」と判断するのは根拠になりません。

つまり、「意味があるか」は製品の価格では決まらず、次の2条件で決まります。

1つ目
その型番がJWPAS B.210の試験で除去を確認されていること。

2つ目
表示された総ろ過水量の範囲内でカートリッジを交換していること。

この2条件を満たす限り、数千円の製品でも「意味がある」対策です。

NSF認証・RO浄水器・高額品はどんな家庭に必要か

比較の中で、マルチピュアのようにNSF/ANSI 53という米国の第三者認証を取得した製品や、数万円以上するRO(逆浸透膜)浄水器を目にすることがあります。これらは必要なのでしょうか。

NSF/ANSI 53は、日本のJWPAS Bより高濃度の試験水を用い、より高い除去率を求める規格です。井戸水を飲用にしている、居住地で高い検出値が報告されている、海外の基準で判断したい、といったご家庭には、NSF認証品やRO浄水器が選択肢になります。

一方で、水道事業者が基準を守っている水道水を前提にするなら、JWPAS B適合の数千円〜1万円台の製品で目的は果たせます。高額品を否定するものではありませんが、「高いほど安心」という判断は、根拠の確認を省略しているのと同じです。

購入前チェックリスト:型番・カートリッジ品番・交換目安・蛇口形状

このパートをまとめると!
本体名でなくカートリッジ品番で対応を確認し、総ろ過水量と蛇口形状を購入前に照合する

候補が決まったら、注文する前に次の5項目を確認してください。

  • ✓本体型番が、浄水器協会の登録リストまたはメーカーの試験結果公表ページに載っている
  • ✓対応カートリッジの品番が、メーカーの公表ページに明記されている
  • ✓総ろ過水量(例:900L、4,000L)と、ご家庭の1日の使用量を照らし合わせ、交換周期を把握している
  • ✓交換時期を管理する方法(液晶表示・ダイヤル・交換シール)が、自分に合っている
  • ✓蛇口直結型の場合、ご自宅の水栓の形状・品番が適合表に載っている

とくに2番目は見落としやすい項目です。BRITAの公表ページでは、対象となるカートリッジ名(マクストラプロ ピュアパフォーマンス、マイクロディスク、LARQ)が明記されています。パナソニックも、本体型番と合わせて交換用カートリッジを列挙しています。

PFAS 対応浄水器 購入前チェックリスト

PFOS・PFOAより微細な有害物質も除去したいならWACOMSがおすすめ

浄水器WACOMS TRUSTの宣材写真

「WACOMS TRUST 」、「WACOMS TRUST under」シリーズの横型および縦型浄水器は、有機フッ素化合物(PFAS)の一種であるPFOS・PFOAを99.7%以上除去する性能が確認されました。
この結果は、通常濃度の30倍にあたる高濃度条件にて試験を実施したものです。

さらにWACOMSは、PFOS・PFOAより微細な有害物質である硝酸態窒素までもを99%以上除去。
天然由来のミネラルを適切なバランスで整えることで、素材の味が際立つ上に口当たりもやさしく仕上げました。
圧倒的な除去能力の美味しいお水で、自身や大切な人の生活を守ります。

試験データの詳細については、以下のリンクをご覧ください。
https://cdn.shopify.com/s/files/1/0672/5327/2635/files/WACOMS_evidence_2412_1.pdf?v=1779283236

■対象製品
「WACOMS TRUST 」 WS300-C1
「WACOMS TRUST under」(横型) WS300-U1
「WACOMS TRUST under」(縦型) WS300-U1T

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よくある質問

このパートをまとめると!
PFASに関すること、ブランド別の疑問に一問一答で回答

Q
PFASを除去できる浄水器はどれですか?
A

浄水器協会の自主規格JWPAS B.210の試験でPFOS・PFOAの除去が確認された製品です。協会の登録リストには東レ、クリンスイ、タカギ、ダスキンなど19社が掲載されており、パナソニックとBRITAは自社サイトで試験結果を公表しています。具体的な型番は本記事の比較表をご覧ください。

Q
パナソニックの浄水器のPFAS除去率は何%ですか?
A

パナソニックは2024年8月6日の公表で、浄水器協会自主基準(JWPAS B基準2023年版)の試験に基づきPFOS及びPFOAを除去できることを確認したとしていますが、除去率の数値は公開していません。対象は蛇口直結型のTK-CJ24-W、TK-CJ14-Wと対応カートリッジ、および一部の整水器です。

Q
ブリタの浄水器はPFASを除去できますか?
A

対象カートリッジを使用した場合は除去できます。BRITA Japanによれば、マクストラプロ ピュアパフォーマンス、マイクロディスク、LARQ用フィルターについて、JWPAS B.210に則り国内の第三者機関で試験し、PFOS及びPFOAを80%以上除去できることを確認しています。一部のウェブ記事に「ブリタは除去不可」とする記載がありますが、対象カートリッジについては誤りです。

Q
ポット型でもPFASを除去できますか?
A

できます。浄水器協会の登録リストには東レとクリンスイのポット形が掲載されており、東レ PT307SLV・PT302SV、クリンスイ CP012・CP405 などが対象です。BRITAのポット型も対象カートリッジ使用時に対応しています。1回のろ過量が少ない点と、交換周期が製品により4週間〜6か月と幅がある点にご注意ください。

Q
クリンスイ・東レ・タカギの対応製品はどこで確認できますか?
A

各社が対象型番の一覧を公表しています。クリンスイは「PFOS/PFOA除去試験済 製品一覧」、東レは「トレビーノのPFOS及びPFOAの除去試験結果について」、タカギは「PFOSおよびPFOA除去試験結果のお知らせ」です。3社とも浄水器協会の登録リストにも掲載されています。

Q
ダスキン・象印・タカラスタンダードは対応していますか?
A

ダスキンは浄水器協会の登録リストに蛇口直結形・据置形・サーバー形などで掲載されています。タカラスタンダードは協会リストに未掲載のため、メーカーのカートリッジ仕様ページで除去対象物質をご確認ください。象印については、本記事の執筆時点で協会リスト・メーカー公表のいずれにもPFOS・PFOA除去試験の記載を確認できませんでした。

Q
アムウェイやマルチピュアのような高額品は必要ですか?
A

水道水が基準内であれば必須ではありません。マルチピュアは米国のNSF/ANSI 53認証を取得しており、井戸水や高濃度検出地域など水道水の基準を前提にできないご家庭では選択肢になります。アムウェイの浄水器については、本記事執筆時点で協会リストへの掲載を確認できていないため、メーカーの公表する試験規格と対象品番をご確認ください。

Q
PFASの健康への影響はどの程度ですか?
A

環境省がQ&A形式で最新の知見を整理しています。本記事では健康影響の詳細には立ち入りませんが、水道水の基準値は内閣府食品安全委員会の評価などを踏まえて設定されており、基準内の水道水を飲むこと自体が直ちに健康に影響するものではないとされています。

まとめ:基準を知り、型番で確認して選ぶ

このパートをまとめると!
JWPAS B.210試験済みの型番を協会リストと各社公表で確認し、総ろ過水量内で交換すれば目的は果たせる

PFASを目的に浄水器を選ぶときの判断基準は3つです。

  1. 「JIS12項目対応」はPFOS・PFOA対応の証明ではないこと。
  2. 浄水器協会の規格JWPAS B.210の試験で除去が確認された型番を選ぶこと。
  3. 表示された総ろ過水量の範囲内でカートリッジを交換すること。

この3つを満たせば、賃貸ならポット型、料理に多用するなら長寿命の蛇口直結型、持ち家で長く使うなら据え置き・ビルトイン型と、ご家庭に合ったタイプを数千円から選べます。

候補の型番が決まったら、上のチェックリストで対応カートリッジの品番と蛇口形状を確認し、注文に進んでください。実物と水栓の相性を店頭で確かめたい方は、家電量販店の売場で型番を伝えて相談するのも確実な方法です。

  1. 環境省 | 水質基準に関する省令の一部を改正する省令(令和7年環境省令第19号) ↩︎
  2. 環境省 | 有機フッ素化合物(PFAS)について ↩︎
  3. 環境省 | PFOS・PFOAに関するQ&A(faq002) ↩︎
  4. 一般社団法人浄水器協会| 浄水器によるPFAS除去について(PFOS及びPFOAが除去可能な家庭用浄水器 登録リスト) ↩︎
  5. 三菱ケミカル・クリンスイ | クリンスイ浄水カートリッジにおける、PFOSおよびPFOA除去試験結果のお知らせ ↩︎
  6. ユーロフィン | PFASの除去方法として有効な活性炭の特徴と注意点 ↩︎
  7. パナソニック | パナソニック浄水カートリッジ PFOSおよびPFOA除去試験結果のお知らせ ↩︎
  8. BRITA | ブリタ浄水フィルターカートリッジによるPFAS (PFOS/PFOA) 除去性能について ↩︎
  9. 東レ | トレビーノのPFOS及びPFOAの除去試験結果について ↩︎
  10. 三菱ケミカル・クリンスイ | PFOS/PFOA除去試験済 | クリンスイの製品 ↩︎
  11. 北の濾過屋 | 【2026年最新版】専門家が解説。PFAS除去できる浄水器の選び方 ↩︎

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