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硝酸態窒素とは?なるべく身体に取り入れない方法

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日本の水道水は、世界トップクラスの厳しい検査基準のもと、高い安全性を実現しています。しかしながら近年、「硝酸態窒素」という成分による地下水汚染が問題になりつつあります。
硝酸態窒素は、私たちが普段口にしている野菜などにも含まれている成分です。無味・無臭・無色のため、食べたり飲んだりしても気付くことは難しく、知らない間に摂取しているケースがほとんどです。
硝酸態窒素は少量の摂取であれば問題ありませんが、摂りすぎると健康に影響を及ぼすことが認められています。
この記事では、硝酸態窒素についての解説と、なるべく体内に取り入れないための方法をご紹介します。

多めのお湯でサッと茹でて、流水で冷やす

ホウレンソウや小松菜、チンゲン菜などの葉菜類を食べる時は、茹でるという調理法が効果的です。
葉に含まれた硝酸態窒素が、茹でることによって水に溶け出すからです。

うまく茹でるコツは3つあります。
1つ目は、たっぷりのお湯を使ってサッと茹でること。長時間茹でるとシャキッとした歯ごたえがなくなり、栄養素も失われてしまうのでスピーディーに茹でましょう。
2つ目は、ごく少量の塩を入れること。鮮やかな緑に茹で上がるだけでなく、浸透圧のため旨味が抜けにくくなります。
3つ目は、茹でた野菜を流水で冷やし、よく絞ること。

これらの工程で約50%もの硝酸態窒素をカットできるとされています。

よく炒める

農林水産省のHPに掲載されている「野菜の硝酸イオン低減化マニュアル」によると、しっかり炒めて火を通すことで、およそ30%の硝酸態窒素を低減できるとされます。
茹でて水にさらすより効果は下がりますが、生食とは比較できないほどの効果が期待できます。
ただし加熱調理によってビタミンCをはじめとした栄養素も失われてしまうため、その点も踏まえて食事の栄養バランスを考えましょう。

漬けた野菜を水で洗う

葉物野菜の場合、塩漬けにしたものを水洗いすることで、硝酸態窒素を約30%低減できます。
この調理法のメリットは、過熱しないため熱に弱い栄養分もそのまま摂取できることです。
水洗いした後はしっかり絞って水気を切り、食べやすい大きさにカットすると、おいしく召し上がれます。

参考

環境省 | 硝酸性窒素等地域総合対策 ガイドライン
農林水産省 | 硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素
日本水道協会 | 水道における硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素対策の手引き
BSI 生物科学研究所 | File No. 80 硝酸態窒素とアンモニア態窒素の違い
公益財団法人 水道技術研究センター | 日本と先進国の水道水質基準等一覧表
社団法人国際建設技術協会研究第2部 | 硝酸性窒素等に係る水質汚濁防止施策による 効果及び課題と今後の方向性について
東京都保健医療局 | 青果物中の亜硝酸根・硝酸根実態調査
内閣府 食品安全委員会 | ファクトシート
神奈川県衛生研究所 | ミネラルウォーター類の安全性について
環境省 水・大気環境局 | 硝酸性窒素等による地下水汚染対策マニュアル

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