とは?メリット・デメリットや天然水との違いを解説_top-1024x538.png)
RO水は、逆浸透膜(RO膜)を用いて水道水から不純物を徹底的に取り除いた純度の高い水です。
わずか数ナノメートルほどの隙間しか持たないフィルターを使うため、金属イオンやウイルスなど多くの不純物を取り除ける点が最大の特徴といえます。
近年は海水淡水化や工業用途に加えて、旅客船やNASAの宇宙ステーションのトイレなどでも利用される技術として注目されています。家庭でも専用の浄水器を導入すれば、安全でクリアな味わいのRO水をいつでも手軽に飲めるようになりました。
この記事では、RO水の基本的な仕組みやメリット・デメリット、そして天然水と何が異なるのか、アクアリウムに使われるRO水についてなど詳しく解説します。
コスト面や味の特徴にも触れながら、初心者の方にも分かりやすく情報を整理していきますので、ぜひ参考にしてください。
RO水(逆浸透膜水)とは?
とは?メリット・デメリットや天然水との違いを解説_1-1024x538.png)
RO水(読み方:アールオーすい)とは、「Reverse Osmosis(逆浸透)」という技術を応用して作られる、高純度のろ過水です。逆浸透膜(RO膜)を利用して水に含まれる不純物を極めて高い精度で取り除き、水分子だけを抽出しています。
RO膜の仕組みは、水に強い圧力を加えて半透膜を通し、水分子のみを通過させるというものです。この膜は、通常の浄水器では除去が難しい微細なウイルスや細菌、重金属、無機物、有機物、微粒子などもほぼ完全に取り除くことが可能であり、高い安全性が特徴です。
また、膜の寿命まで除去率が一貫して安定しているという性質もあります。
RO水は飲料用としてだけでなく、医療機関や研究施設、工業用の純水精製、さらには海水の淡水化など幅広い分野で活用されています。研究用の「超純水」製造の一次処理にもROによる ろ過が活用されています。
RO膜には主にスパイラル型と中空糸型の2種類があり、スパイラル型は平膜を封筒状に巻き中心管へ透過水を集める構造で、中空糸型は中心が空洞状の細い糸を束ねた構造になっています。
日本では、RO膜を用いた浄水器のJIS規格も制定されており、中国では生活水準の向上とともにRO膜浄水器の需要が急増し、市場シェアは約60%にも達しています。
RO水(逆浸透膜水)のメリット・デメリット
とは?メリット・デメリットや天然水との違いを解説_2-1024x538.png)
続いて、RO水ならではのメリットとデメリットを押さえておきましょう。
以下では、メリットとデメリットをそれぞれ詳しく見ていきます。
RO水(逆浸透膜水)のメリット
RO水の最大のメリットは、その純度の高さです。RO膜によりミネラル、金属イオン、ウイルスなど多様な不純物をほぼ完全に除去でき、安全性への信頼が非常に高いです。また、素材本来の味を引き出しやすく、コーヒーやお茶もクリアな味わいになります。
水道水を原水としても塩素や異物を取り除き美味しい水が作れるため、ボトル交換不要で自宅で手軽に純度の高いお水を利用できる利便性も魅力です。さらにペットボトルの購入や廃棄が減り、ゴミの削減につながるため環境保護にも貢献します。
また、RO膜はPFASなどの新興汚染物質、病原体、TOCなども除去可能で、コンパクトで設置面積も小さく、膜の寿命まで一貫した性能を保つことも特徴です。
特に中東諸国を中心に、海水淡水化プラントで主流技術として広く使われており、エネルギー効率が高く、操作も簡便であるため、水不足地域での利用が進んでいます。
RO水(逆浸透膜水)のデメリット
RO水のデメリットとして、ろ過の過程でミネラル分も取り除かれるため、ミネラル補給を重要視する人には向かないことがあります。ただし、家庭用のRO浄水器では、ミネラルを溶出できるものも発売されているので、自分に合ったものを探すと良いでしょう。
初期導入費用やフィルターの定期交換、メンテナンス費用がかかることもデメリットです。さらに、RO膜は目詰まりを起こすと本来の性能を発揮できないため、フィルターの定期的な交換が必要になります。
また、RO水生成時に生じる濃縮水(排水)が出ることも短所として挙げられます。
海水淡水化の用途でRO膜を使用するときの難点としては、膜にミネラルや微生物が堆積し、性能低下(ファウリング)を引き起こすため、定期的な洗浄が必須であることです。
洗浄には膜を傷つける恐れのある塩素を用いることもあり、大きな圧力をかけるための電力消費も多く、開発途上国などへの普及が課題となっています。
RO水(逆浸透膜水)と天然水との違い
とは?メリット・デメリットや天然水との違いを解説_3-1024x538.png)
RO水と天然水の違いを、生成方法と成分の視点から確認しましょう。
生成方法の違い
家庭用のRO水は主に水道水を原水として使用し、逆浸透膜(RO膜)を使って不純物を徹底的に取り除き、純水に近い状態にします。家庭用の場合は、人工的にミネラルを溶出させるなどして味を調整する場合があります。RO膜は、ナトリウムイオンや塩素イオン、有毒な重金属を含む溶解塩も除去する高性能な膜技術です。
天然水は地下水や湧水を採水し、最低限の殺菌や濾過処理だけでボトリングされたもので、地域の環境や地質に由来する自然なミネラル成分をそのまま活かしています。
含まれる成分の違い
天然水は自然由来のミネラルが豊富に含まれており、採水地特有の味や風味を楽しめるのが魅力です。
一方、RO水は成分を極力取り除いているため、味に癖がなく飲みやすさや安全性を重視する方に好まれます。
目的や好みに合わせてRO水と天然水を選択すると良いでしょう。
また、海洋深層水、蒸留水、精製水についてや、天然水の定義、軟水・硬水の違いについてなどは、以下の記事をご参照ください。
アクアリウムに使われるRO水(逆浸透膜水)とは?
とは?メリット・デメリットや天然水との違いを解説_4-1024x538.png)
アクアリウムにおいて、RO水は水質管理のために広く利用されています。RO水は逆浸透膜を使用して水中の不純物やミネラルをほぼ完全に除去した純水であり、これにより水槽内の水質を細かく調整することが可能となります。
RO水(逆浸透膜水)の主なメリット3点
1点目は水質の安定化です。RO水は不純物が取り除かれているため、水槽内のpHや硬度を目的に応じて調整しやすくなります。特に、特定の水質を好む魚種やサンゴの飼育に適しています。
2点目は有害物質の除去。水道水に含まれる可能性のある塩素、重金属、硝酸塩、リン酸塩などの有害物質を効果的に除去し、魚や無脊椎動物にとって安全な環境を提供します。
3点目は藻類の抑制です。リン酸塩や硝酸塩の低減により、藻類の過剰な繁殖を防ぎ、水槽内の美観を維持します。
RO水使用時の注意点
RO水は純水に近いため、魚や植物に必要なミネラル分も除去されています。そのため、使用前に適切なミネラルを溶出させ、水質を調整する必要があります。
RO水の利用は、淡水・海水を問わず、アクアリウムの水質管理において有効な手段となります。ただし、使用に際しては適切な知識と準備が必要です。
RO水(逆浸透膜水)浄水器ならWACOMS
とは?メリット・デメリットや天然水との違いを解説_5-1024x538.png)
RO水の不純物を限りなく取り除ける安全性と、天然水の特徴であるミネラル、どちらも良いとこどりの浄水器WACOMSを紹介します。
RO水を生成するための一般的な逆浸透膜は、孔の大きさが一定でないため、不純物が透過する場合がありますが、WACOMSの浄水器は独自開発した0.0001ミクロンの超微細な孔がほぼ均一に配置されている逆浸透膜を使用し水を分子レベルまで浄化します。
硝酸態窒素・亜硝酸態窒素99%以上、PFAS98%以上を除去。
そして、厚生労働省食品添加物規格に適合した天然有機ミネラルを採用したフィルターを通すことで不純物を取り除いたRO水にミネラルを溶出させ、からだに優しく吸収されやすい天然の水に近づけています。

とは?メリット・デメリットや天然水との違いを解説-1024x1024.png)
WACOMS浄水器はWACOMS TRUST(一般家庭用と業務用)、WACOMS under(キッチン下用)、WACOMSキッチン、WACOMS TRUST SERVER(業務用)など、それぞれのライフスタイルに合わせた種類を取り揃えています。
家庭でもオフィスでも好きな時に好きなだけ、安心安全でおいしいお水をつくることができます。
お気に入りのWACOMSを見つけてみてください。
