
監修:ニューメディカ・テック株式会社 前田 芳聰 会長
「逆浸透膜浄水器」「RO浄水器」を知っていますか?
聞き馴染みがない……。聞いたことはあるけど、どんな性能かはわからない……。という方のために、今回は逆浸透膜浄水器に関するさまざまな質問にお答えしていきます。
【目次】
【Q1】逆浸透膜フィルターとはなんですか?
A. 0.0001ミクロンの超微細孔を備えた特殊な浸透膜
ROフィルターと呼ばれる場合も。この膜で仕切って水道水に圧力をかけることで、浄化された水と不純物の含まれる水とを分離します。不純物に対する除去能力が非常に高く、分子レベルの除去が可能です。
【Q2】逆浸透膜がついている浄水器のメリットは?
A. 不純物の除去効果が非常に高いことが最大のメリットです。
また、目詰まりを起こしにくいことも逆浸透膜浄水器の特徴。浄水器は水がフィルターの間をゆっくりと流れるほど不純物をとらえやすいと言われていますが、逆浸透膜浄水器は膜表面積に対して、流速が早いほど除去率が高くなります。
【Q3】逆浸透膜にデメリットはありますか?
1.サイズが大きい
逆浸透膜浄水器のデメリットを挙げるとすれば、以下が考えられます。
逆浸透膜膜にブースターポンプを用いて圧力をかけ濾過(ろか)する必要があります。
逆浸透膜の浄水器は器内にフィルターやブースターポンプを格納しておくための空間を要するため、サイズの大きいものが多くあります。キッチンの限られたスペースに大きなサイズの浄水器を置いてしまうと、だんだんとストレスになってくるものですよね。
ですが、そんな問題を解決してくれる浄水器もあるんです。
後半のアンサーの中でご紹介するので、お見逃しなく。
2.真水になるので美味しくない
2つ目のデメリットは、浄水機能の高さによるもの。浄水機能が高ければ高いほど安全ではありますが、水に含まれる旨味であるミネラルまで濾過してしまうのです。
しかしそんな問題を解決すべく、濾過して浄化した水にミネラルを溶出して「美味しい水」に仕上げる機能を持った浄水器が登場。安全性とおいしさを兼ね備えた、誰もが本当に欲しかったと言える浄水器です。
3.浄水処理が遅い
不純物の濾過には水流の速さや膜表面積も大きく関わってきます。
しっかりと濾過するためには、膜表面の分子に匹敵する微細な孔に水圧をかけ流速を上げて浄水する必要があります。このため、時間をかけて浄水することが必要。
高機能な浄水器ほど、市販の取り付け型のように「蛇口をひねればすぐ出てくる」というようにはいかないのです。
【Q4】逆浸透膜浄水器をつける最大の目的は?
水道水に含まれる不純物の中でも毒性の強い「亜硝酸態窒素(あしょうさんたいちっそ)」という有害物質を除去するためです。
化学肥料・農薬・生活排水などが原因で発生する毒性の強い物質「硝酸態窒素(しょうさんたいちっそ)」が、体内に取り込まれると「亜硝酸態窒素」へ変化。
人体に深刻な影響を与えると言われているため、除去することが望ましいとされています。
【Q5】亜硝酸態窒素が含まれる水はなぜ危険なのですか?
亜硝酸態窒素は、食物に含まれるアミンと硝酸態窒素が胃の中で反応することで生まれる有害物質。この物質には発がん性があると考えられているためです。
さらに、血中ヘモグロビンと反応し、メトヘモグロビンに変化することも危険性の一つ。メトヘモグロビンが悪さをすることで酸素を体に行き渡らせることが困難になり、酸欠を引き起こすおそれがあるのです。
特に亜硝酸態窒素による酸欠は、乳児の命を危険に晒すこともあるため注意が必要です。
【Q6】亜硝酸態窒素は野菜などの作物にも含まれるのですか?
ほうれん草や小松菜などの野菜に含まれる「硝酸態窒素」が体内で変化し、「亜硝酸態窒素」に変化すると言われます。
水質の面では2014年、厚生労働省が水質基準項目に亜硝酸態窒素の新しい基準値を設定。これまでの250分の1という非常に低い基準値となりましたが、野菜の含有値に関してはまだ基準が設けられていません。
【Q7】亜硝酸態窒素を除去できる浄水器はどれですか?
WACOMS(ワコムス)の据え置き型浄水器「WACOMS TRUST(ワコムス トラスト)」なら、独自開発の逆浸透膜フィルターによって99%以上の亜硝酸態窒素が除去可能。
亜硝酸態窒素は大変危険な物質でありながら、分子の大きさが約0.00042ミクロンと小さすぎるため一般的な浄水器では除去が困難。浄水性能が非常に高いとされる逆浸透膜フィルターの浄水器であっても、従来のものでは亜硝酸態窒素の除去は難しいとされていました。
しかしWACOMS TRUSTの逆浸透膜フィルターは、0.0001ミクロンという非常に小さな孔が均一に並んでいることで、今まで取り除くことが難しかった亜硝酸態窒素や硝酸態窒素などの極微細な有害物質までしっかりと除去できるのです。
【まとめ】有害物質•亜硝酸態窒素はWACOMS TRUSTで除去
亜硝酸態窒素と逆浸透膜フィルター搭載の浄水器についての解説、いかがでしたか?皆さんの疑問解決のお手伝いができていたら幸いです。
非常に重要なことなのでおさらいしますが、亜硝酸態窒素は人体に深刻な影響をもたらす大変危険な物質。正しく取り除いて、安全な水分補給を心がけていきましょう。
記事内でご紹介したWACOMS TRUSTは、さまざまな逆浸透膜付きの浄水機の中でも独自開発したフィルターを搭載しており、高い除去能力を持っています。
厚生労働大臣登録の水質検査機関 (株)兵庫分析センターが2020年4月に実施した「硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素除去性能試験」では、「WACOMS TRUSTによって浄化された水は、浄水直後も一定時間が経過した後も亜硝酸態窒素の除去率が99%を維持する」という事実が証明されました。
ご自身の体を危険に晒さないためにも、浄水機選びは正しく行いましょう。

監修者プロフィール
ニューメディカ・テック株式会社
前田 芳聰 会長
平成7年4月から地下水等の水質調査、水質浄化装置の開発、製造。環境水質分析調査、水質分析機器の開発、製造、環境に関係する出版物の発行、講習会、講演会の開催等を行う会社を経営。環境教育に使う小学生でも簡単に測定できる水質分析方法の開発、指導。H18年JAXA宇宙用飲料水開発リーダー。
大阪環境カウンセラー協会監査人、EA21普及委員、環境教育推進委員、審査人。ものづくり日本大賞優秀賞受賞。国連事務次長モーリスストロング氏より国際貢献賞受賞。
