日本人の食卓に欠かせないお米。
ふっくらとおいしいごはんを炊き上げるコツは、お米の研ぎ方にあります。
本記事ではお米の基本的な研ぎ方やコツ、おいしさをキープする保存方法までを解説します。
お米を研ぐための便利なアイテムもご紹介!
この記事を読めば、簡単においしいご飯を炊くことができるので、ぜひ参考にしてくださいね。
【目次】
- お米の研ぎ方の基礎知識
- お米はゴシゴシ研いじゃダメ?
- お米を研ぐ前の下準をしよう
- おいしいお米を選ぼう!3つのポイント
ボウルを用意する
ミネラルウォーターや浄水など上質なお水を用意する - お米の研ぎ方は7つのステップ
- 1.お米を正確に量る
2.最初のすすぎは良質な冷たい水で素早く行う
3.手でやさしくシャカシャカとかき混ぜながら洗米する
4.お米を研ぐ回数は3回が目安!
5.冷蔵庫に入れて60分浸水させる
6.炊飯する時も良質な水を使う
7.ごはんが炊けたら飯返しをする - お米に関するQ&A
- Q.お米をザルで研いでもいいですか?
Q.お米を研ぐために便利なおすすめグッズはありますか?
Q.お米をおいしく保存するにはどうすれば良いですか? - 正しいお米の研ぎ方でおいしいごはんを炊こう
お米の研ぎ方の基礎知識
お米の研ぎ方は、お米の味を大きく左右します。研ぎ方によっては、炊き上がりの食感や風味が損なわれてしまうこともあります。
まずは、お米の基礎知識を身につけていきましょう!
お米はゴシゴシ研いじゃダメ?
お米を研ぐ時に、ゴシゴシと力を入れて洗っていませんか?
昔は精米しても米ぬかがお米の表面に残っており、炊飯する前にしっかりと研いで落とす必要がありました。しかし、現代では精米技術の向上により、いわゆる「肌ぬか」や表面のゴミ、汚れを軽く洗い流すだけで良いとされています。
とくに、鮮度のよい新米や精米したてのお米は、サッと洗う程度で十分です。
むしろ力を入れて研ぐと、お米が割れてしまったり、デンプン質が水に溶け出し、炊き上がりがベチャベチャになってしまったりする可能性があります。
お米を研ぐ時は、ボウルのように内側が滑らかな素材のもので、指先に力を入れずにやさしくシャカシャカとかき混ぜながら研ぎましょう。
また、無洗米はあらかじめ肌ぬかを除去したものを販売しているため、水で研ぐ必要はありません。
お米を研ぐ前の下準備をしよう
お米を研ぐ前に、下準備をしていきましょう。
おいしくて質の良いお米の見極め方と、お米を研ぐためのおすすめアイテム、炊き上がりを左右するお水の選び方をご紹介します。
おいしいお米を選ぼう!3つのポイント
お肉や野菜を選ぶ時は、新鮮そうなものを目利きしているという人も、お米に関しては「なんとなく」で選んでいる人も多いのではないでしょうか。
実はお米も、米粒の見た目やパッケージをチェックすることで、よりおいしいものを選別できます。ここでは、おいしいお米の選び方のポイントを3つ紹介します。
1.お米の粒がそろっているものを選ぶ
できるだけお米の粒が均一のものを選ぶことが、よりおいしいお米を楽しむポイントです。
お米の粒の大きさにばらつきがあると、炊き上がり加減にもばらつきが出てしまいます。
複数の銘柄が混ざった「ブレンド米」は、低価格というメリットがある一方、粒の大きさがバラバラなため、炊いた時に熱が均一に入りにくいというデメリットがあります。
ブレンドされていない単一銘柄のお米は、粒の大きさが均一なことが多いため、炊き上がりもふっくらと仕上がります。
2.白い米粒が少ないものを選ぶ
一般的に、お米のほとんどは白みがかった半透明ですが、たまに透き通っていない真っ白な米粒が混ざっています。このお米のことを「粉状質粒」または「シラタ米」「乳白粒」と呼びます。
お米が白くなる原因は、成長・成熟していく段階で、日照不足などから米粒の中のデンプンが十分に生成できなくなるためです。デンプンが少ないと、お米の中に空気が多く含まれてしまい、乱反射で粒が白く見えます。反対に、成熟して十分なデンプンが生成されたお米は、透明感のある見た目をしています。
白いお米は食べても問題ありませんが、デンプンの割合が少ないため、炊くとベタベタになりやすいという性質を持っています。
ふっくらしたおいしいごはんを食べるなら、できるだけ白い米粒が少ないものを選ぶと良いでしょう。
3.精米年月日の一番早いものを選ぶ
お米のパッケージには、消費期限や賞味期限が表記されていない代わりに、必ず「精米時期」が表記されています。
お米は精米直後が一番新鮮な状態でおいしいため、できるだけ直近に精米されたものを選ぶことがポイントです。
また、精米時期が直前でも保存方法が悪いと劣化が進むため、購入後のお米の保存方法にも注意が必要です。
お米は直射日光や高温多湿に弱いため、湿気の少ない冷暗所で保存してください。冷蔵庫で保存する場合は、結露によってカビが発生することもあるため、管理に気をつけましょう。
ボウルを用意する
お米を研ぐ時には、浅くて口の広いボウルを使うのが一番おすすめです。
ザルで研ぐとお米が傷つき、割れてしまうことがあるため、推奨できません。
また、炊飯器の内釜で研ぐと、内釜に傷がついてフッ素樹脂コーティングが剥がれてしまうことがあります。指輪や時計などの金属が当たって擦れたり、長年お米を研ぎ続けることでコーティングが摩耗したりします。コーティングは剥がれてしまっても体に害はありませんが、お米の炊きムラの原因になることもあります。
炊飯器によっては内釜で研ぐことを推奨していないものもあるため、必ず取り扱い説明書を確認しましょう。中には内釜で研いでも問題ないとするメーカーもありますが、炊飯器を長く使うためにも、お米はボウルで研ぐのがベストです。
ミネラルウォーターや浄水など上質なお水を用意する
お米は乾物のため、最初に触れる水を最も吸収しやすい性質があります。
吸水された水によって炊き上がりのお米の味が決まるため、水道水ではなく、ミネラルウォーターや浄水など、上質なお水を使いましょう。
ミネラルウォーターを使う場合、硬水より軟水がおすすめです。硬水にはカルシウムやマグネシウムが比較的多く含まれているため、軟水を使う方がふっくらと炊き上がります。
お米の研ぎ方は7つのステップ
お米、ボウル、上質なお水を用意したら、いよいよ研ぐ工程へと移ります。ここでは、お米を研いで炊くまでの、7つのステップとコツを解説します。
1.お米を正確に量る
ご飯をおいしく炊くためには、お米と水の量を正確に量ることが大切です。
お米は1合あたり約150g、計量カップに換算すると180ccです。一般的な計量カップは200ccのため、1合(1カップ)をぴったり量ることができません。お米専用の計量カップを使うか、デジタルスケールなどで150gを計測することをおすすめします。
お米を計量カップで正確に量るコツは以下です。
- 計量カップへ米を山盛りに入れる。
- トントンと軽く底を打ち付け、カップから溢れた余分なお米を落とす。
- 箸などで平らにすり切る。
この手順で、素早く正確に1合分のお米を量ることができます。
2.最初のすすぎは良質な冷たい水で素早く行う
あらかじめ用意しておいたボウルに、良質な冷たい水をたっぷりと入れ、そこに量ったお米を投入します。長時間浸すと、お米が水とともに米ぬかの匂いも吸収してしまうため、2〜3回手でかき混ぜたら素早く水を捨てることが、最初のすすぎのコツです。
また、最初のすすぎは、できるだけ冷たい水を使ってください。お湯(40度以上)を使った場合、お米のデンプンが溶け出して固まり、外から水分が入りにくくなります。その結果、お米の芯が残ったような炊き上がりになり、おいしくありません。
30〜40度のお湯の場合、お米の食感には影響しませんが、肌ぬかの匂いを吸着しやすくなるため、風味に影響する可能性があります。
3.手でやさしくシャカシャカとかき混ぜながら洗米する
すすいだ水は素早く流し、しっかり水気を切ってください。
次に、手でやさしくシャカシャカとかき混ぜ、お米を研ぎます。
その後、お米が浸るくらいしっかり水を注ぎ、かき混ぜたら、手早くとぎ汁を捨てます。
水をしっかり流さないままお米を研ぐと、一度洗い流されたぬかが含まれた水を、お米が再び吸収して、ぬか臭くなってしまいます。また、水の中で洗米するとお米同士の摩擦が起こりにくいため、ぬかが十分に落とせません。
すすいだ水は、しっかり切ることがポイントです。
4.お米を研ぐ回数は3回が目安!
上記の、研ぐ→すすぐの工程を3回ほど繰り返し、水の濁りが薄くなって、お米がうっすら透けて見えるくらいになれば完了です。
この時注意すべき点は、水が透明になるまで何回もすすぎ続けると、お米の旨みや栄養まで流れてしまうことです。3回すすいでも米が見えないほど濁っている場合は、様子を見ながらもう1〜2回水を取り替えてみましょう。
新米や精米したてのものなど、鮮度の高いお米は特にやさしく洗ってください。強い力でゴシゴシ洗米すると、お米が割れて、ベチャベチャしたごはんになってしまいます。
一方、「古米」という精米から1年以上経ったお米の場合は、米の表面が劣化して風味も落ちるので、しっかり研いだ方がおいしく炊き上がります。
5.冷蔵庫に入れて60分浸水させる
お米をふっくらと炊き上げるには、水をしっかり染み込ませることが大切です。ここでも良質なお水を使うことで、お米の風味が豊かになります。常温の場合の浸水時間は、冬は1時間、夏は30分間ほどが目安です。
しかし、夏場は冷蔵庫に入れて1時間ほど浸水させるのがおすすめです。
1つ目の理由は、暑い時期に長時間常温で浸すと、雑菌の増殖につながるから。
2つ目は、冷たいお水に浸す方が、ごはんに甘味が増すからです。
ただし、最近の炊飯器には浸水の工程が含まれており、手動で浸水させる必要がない可能性もあるため、説明書を確認してみてください。
6.炊飯する時も良質な水を使う
お米を研ぐ時や炊飯に使うお水の質は、炊き上がったごはんの味に大きく影響します。
お米が最初に触れる水と最後に浸ける水は、水道水ではなく軟水のミネラルウォーターや、浄水を使用しましょう。
7.ごはんが炊けたら飯返しをする
ごはんが炊けたら、お米全体をほぐすように、さっくりと混ぜましょう。
米粒の間に空気を入れるようなイメージで、ごはんの粒を潰さないように意識してください。
炊飯器の場合、上層部のごはんはやや固く、下層部は柔らかく炊き上がります。このムラをならすように混ぜるひと工夫で、ふっくらとした食感を長く保てます。
お米に関するQ&A
お米を研ぐ時は、お水や道具を工夫することでおいしく炊き上がります。
あまり知られていない研ぎ方のコツや、おいしさを損なってしまう研ぎ方など、お米に関する疑問をQ&A形式でご紹介します。
Q.お米をザルで研いでもいいですか?
お米をザルで研ぐのはおすすめできません。
お米がザルの網目に引っかかり、傷ついたり割れてしまったりするからです。
また、お米をすすぐ時にしっかり水切りしたいからといって、ザルで水切りしたまま放置するのもNGです。お米が乾燥してひび割れる原因になり、本来の旨みやふっくらとした食感が失われてしまうためです。
水を切るためにザルを使うのであれば、研いだお米をやさしくザルに上げ、乾燥しないよう5分以内に水に浸すようにしてください。
Q.お米を研ぐために便利なおすすめグッズはありますか?
お米を研ぐためのグッズは、色々発売されています。
その中でも、とくに便利なおすすめグッズをご紹介します。
いずれも100円ショップやAmazonなどで購入できるものばかりなので、ぜひ参考にしてくださいね。
米研ぎボウル
米研ぎボウルは、お米を研ぐ→すすぐという一連の流れを簡単にしてくれます。
様々な種類があり、ザルとボウルがセットになっているものや、ボウルに水切り部分がついているものが発売されています。中には手を水に入れずに研げるものもあり便利です。
サイズ展開もさまざまで、プラスチックやステンレスなど素材にもバリエーションがあります。
キッチンに合わせたデザインや、求める機能性によってベストな米研ぎボウルを選んでみてください。
米研ぎスティック
米研ぎスティックは、手の代わりにスティックで洗米できるアイテムです。
冬場の水が冷たい時期や、手荒れ、ネイルなど、直接水やお米を触りたくない場合にオススメです。
手で洗うよりも米ぬかがよく取れ、時間も短縮してくれます。
価格は商品によってピンキリなので、耐久性などを考えた上で、自分に合う米研ぎスティックをゲットしてください。
Q.お米をおいしく保存するにはどうすれば良いですか?
お米には、おいしさを保つための適切な保存方法があります。
ここでは、炊く前と炊いた後別に、正しいお米の保存方法をご紹介します。
炊く前のお米の場合
炊く前のお米は、ジッパーなどに小分けして冷蔵庫で保存しましょう。
高温多湿に弱く、空気に触れると酸化して、味が落ちてしまうからです。
精米されたお米は乾燥しやすく、周りの匂いを吸着しやすい特徴もあるため、密封した袋に保管するのがベター。
お米の袋には基本的に小さな空気穴があいており、密閉状態ではないため、ジッパーなどの保存用密閉袋を上手に活用しましょう。
おすすめの方法は、炊く一回分のお米をジッパーなどの密閉袋に小分けして、1週間分くらいを冷蔵庫の野菜室で保存するというものです。
もし常温保存で、お米に虫が湧いてしまった時は、新聞紙などにお米を広げて、陰干ししてください。
炊いた後のお米の場合
炊いた後のごはんは、ラップで小分けにして冷凍保存がベスト。
まず、ごはんを2cmほどの厚みにしてラップに包み、更にその上からアルミホイルでやさしく包み、余熱が取れたら冷凍庫に入れて完了です。
冷凍保存の目安は3週間〜1ヶ月で、早めに食べるほどおいしさが保たれます。
じゃあ冷蔵庫で保存はダメなの?と思いますが、ごはんのデンプンは0〜3度で劣化しやすいためNGなのです。
正しいお米の研ぎ方でおいしいごはんを炊こう
正しいお米の研ぎ方をマスターすることで、ごはんの炊き上がり、食感や香りの良さを最大限に引き出せます。
子供でもできるくらい簡単な方法で、料亭で出てくるような、プロの味の白米を炊くことができるのです。
お米の選び方や研ぎ方、保存方法など、本記事を参考にしていただけたら幸いです。
また、もちもちふっくら美味しいごはんを炊くためには、上質なお水がとても大切です。
毎日の美味しいごはんには、据え置き型浄水器「WACOMS TRUST」をおすすめいたします。京都の一流割烹料理店からも「料理がおいしくなった」とお墨付き済み。
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