株式会社フォレストホームサービス(本社:京都府京都市、代表取締役社長:松盛 孝司)が展開する水を通してウェルネスな未来を目指すウォーターハブブランド「WACOMS(ワコムス)」は、2024年6月12日(水)に水の基礎知識やシーンごとの選び方が学べる「ミネラル勉強会」を開催しました。当日は水の専門家である、アクアソムリエの鶴田雅人さんを講師としてお招きし、意外と知らない軟水と硬水の違いや、水の飲み比べや食べ比べを通じて水を味わう体験を行いました。
◾️アクアソムリエ 鶴田さんによる「ミネラル勉強会」
当日は鶴田さんに水が私たちに必要不可欠な理由や自分に合った水の摂り方・選び方といった基礎知識から、意外と分からない人も多いかもしれない軟水・硬水の違い、水に含まれるミネラルの正体をお伺いしました。
・水を飲む意味
人間の身体の60%は水分でできているため、体重50kgの方の場合は約30kgが体内に蓄えられた水分ということになります。水は細胞に栄養素や酸素を届け、体内を循環させる役割を担っています。また、水を飲むことで汗や尿から老廃物が排出され、血液がさらさらになったり、体温や血圧を常に一定に保つ、恒常性の維持の役割もあるため、健康維持には不可欠な存在です。
・自分にあった水の選び方
自分に合っている水は美味しいと感じるもの、身体に違和感のないもの、手に入れやすいものを中心に選ぶ形で問題ありません。水の違いを意識して飲んだことが少ない方はぜひ日常で飲む水の味を感じながら、できれば飲み比べていただけると違いが分かりやすいと思います。
水の味の違いの正体は、ミネラル成分の差から生まれます。運動すると汗とともにビタミンやミネラルが失われてしまうため、普段の運動量にあわせてミネラル含有量の異なる水を選ぶことも考えられます。
・1日の適切な水分量
1日の水分の適切な摂取量は1.5ℓ~2ℓ程度がおすすめです。体内の水分を見ていくと、肺や皮膚から約900㎖、尿や便で約1.5ℓ~1.7ℓ程度が排出されるため、1日で約2.4ℓ~2.6ℓ程度が自然と失われていることになります。一方で水分を摂取する以外にも自然と体内に水が取り入れられるシーンがあります。食事で約800㎖、体内の酸化作用で約300㎖と言われているため、約1.1ℓは水分補給以外での水の摂取ができていると考えられます。
その人の運動量や、水分が多く含まれる野菜や果実、和食中心の食事か、水分が少ないパンやサンドイッチ、インスタント食品などの簡単なもので済ませてしまっているか、デスクワークか外での仕事かなど、生活習慣によって目安の量に変動はありますが、体外へ排出されてしまう量、自然と摂取できる量の差分を考えると、約1.3ℓ~1.5ℓを飲み物から水分補給をしてあげることで、体内の水分量のバランスが保たれることになります。ただし、汗をたくさんかけば排出量は増えますし、食事から摂取できる水分量が少ない日もあるので、約1.5ℓ~2ℓ程度を飲むように心がけましょう。特にこれからはじまる夏場は汗をかいて水分が体外へ排出されてしまうため、常に意識して水を飲むことが大切です。
・水分摂取のタイミングとコツ
1日に1.5ℓ~2ℓ必要な水の摂取をもう少し具体的に考えていくと、コップ1杯が約200㎖とされるため、1日にコップ1杯を8回飲むと必要水分量が摂れる計算になります。1日8杯と聞くと多いと感じる方も多いかもしれませんが、生活のシーンごとに意識して飲んでいただくと良いかもしれません。例えば朝昼晩の食事の際に1杯ずつ、睡眠中は水分が失われるため就寝の前後で1杯ずつ、入浴でも汗から水分が体外へ出てしまうためお風呂の前後で1杯ずつと考えると、これだけで7杯飲んでいることになります。この他にも仕事中や、運動の前後などタイミングごとに意識して水を飲めば、そこまで難しくはないかもしれません。
また、水の飲み方にもちょっとしたポイントがあります。1日1.5ℓ~2ℓの水を飲まなければいけないと考えると、一気に大量の水を飲んでしまう方もいらっしゃるかと思います。しかし、一度にたくさんの水分を摂取すると体内へ吸収しきれず、汗や尿便で体外に流れ出てしまうため、できるだけ小分けにして水を飲むことがおすすめです。1日8~10回程度、時間を変えながらご自身のライフスタイルに合わせて水を飲んでください。
また、渇きを感じたときはすでに脱水が始まっている状態になるため、喉の渇きを感じる前に水分を摂取することが大事です。ご高齢の方は特に喉の渇きを感じにくくなっていたり、最近は室内でも脱水の症状が発生したりしているため、夏のかくれ脱水防止のためにも、夏場は特にご自身の中で水分補給のタイミングを決めて水を飲んでいただくのが良いです。
・水の適切な温度
ご自身の好きな温度で飲むのが良いと思いますが、水が美味しく飲めるとされているのは10℃~15℃とされています。冷蔵庫で冷やされた市販のミネラルウォーターなどの場合、だいたい5℃程度に冷やされているため、ご自宅では野菜室で冷やすとちょうど10℃~15℃程度に冷やされ美味しく飲むことができると思います。
また、白湯でも水分補給ができます。腸の動きも良くなるため、身体の調子が良くないときや、腸を活性化させたいときは白湯が良いでしょう。一方で、水分を体内にいち早く取り入れるには冷たい水の方がより吸収率が高まります。そのため夏場の熱中症対策や、運動時の水分補給のシーンでは5℃くらいまで冷やした水がおすすめです。
・軟水と硬水の違いとは?
コンビニなどでよく見かける日本のミネラルウォーターはだいたい20~60mg/L程度の水が多く、ほとんどが軟水に当てはまります。ヨーロッパは硬度が高い水が多く、エビアンは300mg/L程度の中硬水、コントレックスは1,500mg/L程度の硬水です。これは地形や土壌の違いによるもので、日本人が飲みなれており身体にも合っているのは軟水と言えるでしょう。
硬水は0カロリーでミネラルを摂取できる一方、ミネラルが多いことによりざらつきや重さなど味にクセを感じやすかったり、便秘解消に良いとされるマグネシウムも多く含むため、胃腸が弱い方だとお腹がゆるくなることもあります。違和感がない方は硬水を選ぶのも良いでしょう。
一方で日本人が慣れ親しんでおり、手に入りやすいのは軟水のため、基本的には軟水の中から選ぶシーンが多く考えられます。特にミネラル成分が薬を邪魔することもあるため薬を飲む際や、お茶・出汁などの成分が抽出しやすいため料理に使うのは軟水がおすすめです。
・軟水と硬水の味の違い
当日は軟水の水道水とWACOMS、硬水のコントレックス、中硬水のエビアンで飲み比べを行いました。
飲み比べでは
・改めて飲んでみると水道水はカルキの味がするので判別しやすい。
・軟水はさらっと飲みやすい印象。硬水は後味が引っかかる感じがする。
・エビアンは割と平気だったが、コントレックスは違和感がある。
といった感想をいただきました。
また、軟水と硬水で淹れた緑茶と、ご飯の炊き比べも行いました。硬水の場合はお茶の成分を抽出しきれておらずお茶本来の味わいが薄くなったり、お米の中心まで水分が届かず芯が残った固めの仕上がりになりました。
軟水はお茶や出汁などに含まれるうまみ成分、グルタミン酸やイノシン酸を抽出しやすいという特徴があるため、軟水で炊いたお米は芯まで届いているためふっくらとした炊き上がりになった一方で、水道水は炊き上がりに固さが残っているなど、同じ軟水の中でも硬度による違いが見受けられました。より硬度が低い水で炊いたお米の方が甘さも感じるといった感想もありました。食事シーンでは基本的には硬度の低い軟水を使いながら、固めに仕上げたいリゾットは硬水といった利用シーンごとの使い分けも考えられるかもしれません。
WACOMSは今回の「ミネラル勉強会」をはじめとして、健康寿命が伸びている社会において「健康」を軸に、より豊かな生活のサポートをしていくため、ソリューションの提供だけでなく、様々な知識や実践のきっかけを今後もご提供していければと考えております。
◾️登壇者プロフィール
アクアソムリエ 鶴田雅人 氏
市販されているミネラルウォーターの味の違いから水に関心を持ち、採水地などをめぐりながら、ミネラルウォーターについて本格的に学ぶ。大学在学中に日本アクアソムリエ協会認定アクアソムリエマイスターの資格を取得し、公認講師としても活躍。主なテレビ出演は「99人の壁」(フジテレビ)、「月曜から夜ふかし」(日本テレビ)、「ZIP!」(日本テレビ)など。水のソムリエとして15年近く活動している。1日平均2~3リットル水を飲むことができ、量に裏打ちされた味の記憶も確か。
【お問い合わせ先】
WACOMSコールセンター TEL:0120-348-059(受付時間:火~土 10時~18時)